早めについて一人で舟を出す。ぎりぎりまで漕ぎたいのでシェア艇を借りる。スキンカヤックだと、部屋の中に入れさせてもらっているので、水が滴らない程度まで乾かすのに時間がかかる。なのでWFKのプリンスを借りて入江に浮かぶ。
堤防までやってくると、造船所の主が小さなボートで釣りをしている。寄っていく短い時間にも竿を上げて豆アジを釣り上げてた。これを餌にして大きい魚を釣りに出るのだろう。
堤防から外に出て見回すと、風もうねりもないのっぺりとした海が広がる。空気も水気を含んでて全体に白く霞んでいる。荒崎までいこうかなとでてきたけど、浸水の心配がない舟なので水平線の向こうの沖網代に目が行く。久しぶり水平線に向かって漕ぎ出す。
伊豆半島が霞の中に消えているので、水平線と空だけが見える。大洋の中と思わせる景色。瀬戸内海で大槌島を目指したときもそうだったなあ。でも、今年四国寄りを漕いだ時はもっと狭く感じたなあ。
そのうちに沖網代の浮標が近づいて真下までやってきた。赤白のおめでたい色は相変わらずだ。海が静かだから、練習会の締めの外でのレスキュー総ざらいはどこでやるだろう。もしかしたらここらへんまで来て岸から離れた緊張感をもって沈脱するだろうか。
勝手に想像しながら岸に舳先を戻す。霞んだ景色とはいえ、戻る場所ははっきりと見える。直接湾内に戻ってもなんなので、荒井浜の沖にある岩場を目指して岸にとりつき、浅瀬の岩場で明るい水底を見ながら網代崎の先端まで戻る。水に沈んだ岩場には真っ青なスズメダイの群れがいつもいる。濃い青、薄い青の二種類群れがいるようだ。波に揺られながらキラキラした魚を楽しんだ後、入江の奥に戻ったらみんなが支度をしていた。
総勢15艇ほどで大先輩のまわりに浮かび、レスキューの方法を最初から一つづつおさらいしていく。パドルフロート、馬乗り再乗艇、グループレスキューと進んでいく。助ける方も助けられる方も両方。何をどういう順番でやるか、双方が知っていれば素早くことが済む。
それが終わったらロールの練習。バウを借りて、その次はフロートの浮力を借りて、段階をおって動作を確認していき、最後にはロールでフィニッシュ。そこでだいたいお昼ゴハンの時間になる。僕はここで早上がり。午後はみんな湾から外に出て、より深くて波があるところでまた総ざらいするのが定番コース。暑い盛りに水につかっていれば快適で楽しい。
僕は舟を片付けて道を歩いて帰る。その途中振り返ってみると、水面近くまで木が茂った影にたくさんのカヤックが小さく見えた。曲がった湾の奥も奥、そこを根城にして外の海にでる準備を整えているKMCC (小網代の森カヌークラブ)の面々。楽しいメンバーでこの夏も楽しく過ごしたい。
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