小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にカヤックを漕いでいます

2025年10月18日土曜日

20251018 水を抜く

午前中は風が無いけど、午後すぐ風が上がりそうな予報。十分遊べると思ってクラブハウスに。

とりあえず支度して一人で浮かぶ。近場を回ってツアー組に合流するつもり。大家さんの造船所のご主人がボートで釣りに出るところだった。

静かな海。網代崎もぴくりともしない。日が差して来て水が明るい。堤防の先に来ると、大家さんが竿をしゃくって小さなアジっぽい魚を釣り上げてた。たぶんこれを餌にして、より大きな魚を釣りに外に出るんだと思う。

堤防の先から南北見回すと、波のない静かな海。しょうがないあちこち回ろう。最初はすずめ島までと思ったけど、舟の調子も悪くない。そのまま黒崎、佃と足を伸ばす。後輩に負けてらんない、ガンガンいこう。しずかな佃について折り返す。見晴らした中の沖網代に目が止まる。いやいや、まてまて、ソロではまだやめておこう。

すずめ島に舳先を据えて漕ぎ戻る。入江までもどったら大家さんのボートも戻ってきて船をあげてた。釣れたのかなあ。ツアー組を待って入江をぶらついていたら、今年タコクラゲを見てないなと思った。大先輩が今年はクラゲ全般がでなかったといっていた。そういう年もある。

ツアー組と一緒に入江から出ていく。午後からの風のあがりを念頭に、お昼休憩までにできるだけ距離を漕いで、あとはのんびり。ゲストさんは初めての人もいるのにペースよく漕いで、首尾良く長津呂崎で折り返せた。

諸磯マリーナの入り口にある浜まで戻ってここでお昼の休憩。ゲストさんはよく漕いだ。うちの一人はあとで聞いたら高校生の頃競技用のカヤックをやってたそうだ。どうりで漕ぎのフォームが素晴らしかったわけだ。のんびり長津呂崎までなんてお茶の子だったね。

お昼を終えて油壺湾にはいり、一息ついてからいつもの浜でコーヒー休憩。海がキラキラして気持ちいい。でものんびりしてたらちゃんと南風があがってきた。ザブザブしてきた波の中を漕ぎ上がって堤防の中に入ったらおとなしい。

入江に戻って練習を一段落させ、筋トレ後輩のカヤックを借りる。これで自分のカヤックの水抜きを一人でできるか試したかった。自分のスキンカヤックは浮かばせておいて後輩の WFK ゴリラに乗り、スキンカヤックをツンツン押し引きしながら広いところにでる。そこでスキンカヤックを横に立てて水をたっぷりと入れている。

前後たっぷり水の入ったスキンカヤックは重くてリジット艇を水抜きするようには持ち上がらない。そもそもゴリラのデッキに滑りあげたらスキンがダメージくらって本末転倒になりそうだ。

一旦横に並べて舟をつけ、横に立てたコックピットをゆっくりゆっくりと持ち上げて少しずつ水を抜く。波がある中はこれ無理だな。半分くらい抜けたかなというところで舟を通常の状態に戻して浮かべ、T字にしたらバウに手をかけて沈める。スターンが上がり、水がバウ側に集まってくる。そこで一気にバウを持ち上げながらコックピットを下にひっくり返し、水を抜く。これを二回ほどやったらあらかた水を抜けた。

最初に半分くらいに水を抜ければ、あとはバウに水を集めてから持ち上げて水を抜くを繰り返し、なんとか一人でも抜けそうだ。後輩にこれを覚えておくれと言ったら、距離漕ぐ時はリジット艇にしてくださいと言われた。ロマンがないなあ。

とはいえ波がある中ではどこまでやれるかわからない。それに、水を抜いたはいいけど、そのあとまた水が入らないように再度乗り込めるかわからない。ヒールフックで入れるか今度後輩にお願いしてやってみよう。

2025年10月12日日曜日

20251012 ティーチャーと

二つの台風の隙間、自分の用事の隙間に三浦にやってきた。自艇を調整したかった。でも、もしかしたら波を期待して誰かが漕ぎにくるかもしれない。自分一人では漕ぎにでるのが憚られるけど、もし誰かきたら...

そうして朝クラブハウスについて、自艇の中に頭を突っ込んで手を動かしていたら、一時間もしない内に横で声がした。なんでもやる先輩だ。いやー、誰かくるんじゃないかと思ってました。残りの作業はすぐにやめて、漕ぎにでる支度に切り替える。

大先輩は何人かのクラブメンバーと日本海側に漕ぎに出ている。玉砂利の浜で休憩するカヤックが写真で送られてきて、その空は青い。三浦は曇り空に蒸しっとしていて、でも先輩と二人で小躍りしながら入江に浮かんでヨットの間を抜ける。

網代崎はゆっくりと盛り上がっては少しの崩れ波を落とす程度。あれれ、もうちょっと波があるかと思ったけど、どうだろうか。焦る気持ちがパドルに映って忙しなく漕いで二人で堤防を回る。

俺の浜でまず一本。潮位が高い分、右の岩場のきわっきわで立っている波になんとか突っ込んで行ける。でもあんまり無理はしたくない感じ。それで近場のポイントに移る。

うねりっけはしっかりあって、水面が盛り上がる。風の波じゃなくてうねりだ。もう少し潮位が下がってくると良さそうだけど、用事の都合でそこまでは待てないなあ。そんなことを思っていたら乗れる波がやってき出した。

幸い僕ら二人だけなのでめいめい好きな場所で思う様に突っ込む。しっかりと押してくれて、でも崩れないまま波頭をキープして一緒に走れる、練習には持ってこいな波。何本も岩場の隙間の先まで長く乗った。ツルツルに舟が滑って楽しい。今日はシェア艇を出してきたけど、扱いやすさに驚く。外側に傾けてよし、内側に傾けてよし、思ったとおりに曲がってくれる。すごく乗りやすい。

それで小一時間も乗りまくったら、急に波がおとなしくなってきた。こちらの残り時間も少ない。待つのもなんだし、攻めに転じて諸磯まで様子を見に行く。漕いで行く先には岩場にうちあがる波飛沫がしっかりと見える。

いざ着いてみると、いつものポイントはしっちゃかめっちゃか。すぐに横に向けられてハイブレースで耐えるような乗り方しかできなさそうだけど、とりあえず波に入ってみる。さっきの場所とは全然違う波。ツルツルからザバザバへの大転換。それはそれで楽しい。さっそく横に転がされる。先輩もバウが刺さって横に転がって上がる。それを二回くらい回したら様子見の気が済んだ。もういいでしょう、ということで、でも帰る前に一つだけ練習したい。

この中で馬乗りの練習をしたいと一言そばにいる先輩に伝えて沈脱。馬乗りで上がるのは良いけど、コクピットに尻を落とす前に揺られてさすがに落ちる。二回トライしてダメだったのでリエントリロールを試すがこちらも上がりきらず失敗。息が上がっててもたなかった。したがって先輩にグループレスキューしてもらって波のあるところを脱出。タプタプの水舟を漕いで落ち着いた海面に移動してから水を抜いてもらった。やっぱりやってみるもんだ。このくらいの波だとまだ馬乗りも完璧じゃない。

ここまでほんの数時間だったけど、先輩と二人っきりで遊んで充実した漕ぎになった。あとはピューッと帰って舟をあげた。ちょっとの間でも海にでると楽しい。あー、早くまた漕ぎに出たい。カヤック楽しい。


2025年10月5日日曜日

20251005 あらためて

絶好の漕ぎ日和の日曜、三浦に漕ぎに行く。以前からの知り合いが出来上がった舟を見たいというので、黒崎のあたりで落ち合う約束をした。


もちろん筋トレ後輩は遠出をしたいというので、さすがに雨崎までは無理だけど、できる限り一緒についていって、ちょうど良い時間で引き返すことにする。それで支度をして入江に浮かぶ。

安房崎まで一時間を目指すというので、湾内からピッチをあげていく。堤防を向こうに見ると先に出たなんでもやる先輩が見えた。堤防についた頃にはだいぶきつい。ちょっと背中を水につけて冷やしてから湾を渡り網代崎を周り、諸磯から出てくるヨットの間をすり抜ける。ヨットを交わすのにさらにピッチをあげる後輩のゴリラにじわじわ離される。

それでも頑張ってパドルを回す。これからはガンガン漕いでカヤック筋をつけていかなくちゃだな。頑張ってこいで三崎の堤防に取りついたらここで売り切れ。引き返してのんびり漕いで、知り合いとの合流を目指そう。後輩に頑張ってーと声をかけて一息つく。

まだカヤックを始めた頃、ソロでこの堤防を越えるのが躊躇された。それに立ち返って、いざというときすぐに上がれる浜を近くにキープしながら漕いでいこうと思う。そんなことを考えながら諸磯の無茶苦茶浅い岩場を慎重に抜け、網代崎を回って湾奥の入江で大先輩のツアー組に合流した。

ツアー組についてヨットを抜けると、ちょうど知り合いが黒崎にいると連絡が入ったので、先に一人漕ぎ勧めさせてもらい、知り合いに会う。舟をみるだけじゃ物足りなかろうというので乗ってもらう。体重が軽いのでしっかり浮いているけど、やはりハルの V字がきつめなのでフラフラすると感じたようだ。怖い怖いいいながら向きを変えてなんとか戻ってきた。

もう黒崎についていたツアー組の中からニセコ先輩も乗ってくれた。カップファーベルに慣れてるだけあって、最初のふらつきはきにならず、軽く舟を傾けては止まるところを確認してた。乗っちゃえば平気そう。

ひとしきり舟の話をしたら上の芝生に上がって昼ごはんを食べ、あとはツアー組についてのんびり俺の浜休憩をして舟をあげた。筋トレ後輩は雨崎までいったけど、帰りに東風崎で昼寝したらうっかり一時間くらい寝てしまい、合流はちょうど俺の浜に着いた頃だった。なかなか来ないからそんなとこだろうと思った。

朝から一日中うろうろして漕ぎ回る、そういう遊び方が合っている。自分の舟でそれができることを改めて確認できた。引き続きこの遊び方で漕いでいこう。カヤック楽しい。


2025年9月28日日曜日

20250928 ただいまー

今日はいよいよ小網代まで漕ぐ。筋トレ後輩が途中まで迎えに来てくれるというので安心感もある。とりあえずそれまでは岸ベタでゆっくり行こう。

金曜の夜は興奮してたのか中々眠れなかった。それを取り返そうと土曜の夜も早く布団についたけど全然眠れない。興奮が続いていたようだ。修学旅行生みたいなもんか。オレ2日間寝てね〜、みたいな子供のセリフがしっくりくる。

浜まで引いてきたカートをデッキに積んで漕ぎ出す。まずは岸沿いに漕いでテトラの向こうの雨崎を目指すぞ!

そしてまた葛藤のど真ん中、菊名海岸の岩場を目印に気持ち沖出し。左からのゆったりとした風浪がだんだん大きくなるのを感じながら漕いで、そろそろ次の目印は金田の港かなぁと左にまたゴールをずらす。

そうして漕いでいると左にカヤックが見えた。なんかこちらを意識してるような動きに見えて寄っていくと、工房の同期がリジッド艇で迎えに来てくれていた。しかも諸磯からぐるりと漕いで来たという。速!と言ったら日の出スタートしてくれたそうだ。

心強い味方を得て煩悩のど真ん中、雨崎を真っ直ぐ目指して漕いでいく。雨崎にもツワモノが帰ってきたようで人影が見えた。途中剱埼の静かな水路で一息ついて、カートをリジッド艇のハッチにしまってもらう。ラッキー。波をかぶると荷物でスターンを持ってかれて、安房崎から長津呂崎まではかったるいなあと思ってたので甘えさせてもらう。

横瀬島にはうねり波が立っていて水深も十分あった。デッキの荷物もないしと1本乗らせてもらう。同期も1本長く乗ってた。気が済んだので筋トレ後輩との合流予定の東風埼の浜に上がる。連絡しようと携帯を出したら、岩場の向こうから後輩の舟が出てきた。速!

紹介をすませてまた浮かぶ。リジッド艇が2艇も居るし、ほぼ空荷になってるしで気が大きくなっていつも通りに安房崎を目指して漕いでいく。まあだいぶ慣れてきた。うねりと潮の感じでだらんと迫る波を普通に漕いでいけるが、膝の上下がほぼ使えないので、リジッド2人がギアあげたらついて行けなさそう。トルソーの筋肉でカバーするように漕ぎを変えていこう。

安房崎について海上で一息ついたら先に進む。東風埼で岸を離れてから長津呂崎を回るまでが正念場だったけど同行してくれたのでいつものように漕げた。長津呂崎の中を抜けて釜根から先を見晴らすと、またパシフィック。

釜根の浮標あたりに目を凝らすとカヤックのグループが見えた。時間的にも大先輩のツアー組だろうと浮いて待つと果たしてそうだった。

でも、先頭2人に見覚えがないな、別のグループかなと思って見てたら、うちの一艇はスキンカヤックで、いつもこの辺りを漕いでいる人だった。大先輩とも知り合いで、たまたま今日小網代の入江まで行ったところで大先輩と会い、僕がこちらに向かっていることを聞いて一緒に漕いで会いに来てくれた由。

何年か前にこのあたりで僕も行きあい、一緒に浜に上がってスキンカヤックの話を聞いたり中を見せて貰ったりした。僕がカヤックを作るきっかけをくれた人になる。その当人にこうして自分の舟を見てもらうことができて嬉しいし、お礼も言えて、縁を強く感じた。そして「ぜひ漕いでください」と励ましの言葉をもらった。


その二人組みはこのまま城ヶ島の南を行くというのでこれで別れ、ツアー組が引き返すのに合流して一緒に諸磯の浜に昼ごはんにあがった。同期もこれで上がるというので、お礼にもならないけどカヤックを車まで一緒に運んで自分は浜に戻る。

お昼が終わってみんなと一緒に水に浮かぶ。スキンカヤックで。作っている間も小網代きて漕いでいたけど、なぜか帰ってきたという思いが強い。不思議だなーと思いながらパドルを回して諸磯の岩場を抜け、スズメ島までちょっと足を伸ばしてから俺の浜で休憩、入江といつもの帰り道で戻ってきた。

さてさてここからはいつもと勝手が違う。FRP艇と違って雑にラックに突っ込めないし、とりあえず手元にあったブルーシートで巻いてからラックに入れたけど、やりかたを考えないといけない。漕ぐ準備は入念にしてたけど、片付けのことは適当だったな。もろもろ馴染むまではまだかかるけど、ひとまず小網代帰還。よーし、漕ぐぞー。


2025年9月27日土曜日

20250927 葛藤のど真ん中

土日とも海況が良さそうな予報。土曜の朝は北東の風がちょっとありそうだけど、それは追い風になる。午後に向けて落ち着くはず。日曜は前半に風が落ちる。これは自艇を房総の工房から小網代のクラブまでの本番をやるしかないと腹を決める。

秋分を過ぎ、日もいつまでも長くない。工房を少し早く開けてもらい、できるだけ早いフェリーに乗ろうと出かける。それで高速バスを使ったらアクアラインがはや渋滞してて少し遅れ、駅の階段を駆け上って予定の電車に飛び込む。

カヤック作りには厳しいが性根は優しい大先輩が工房を開けてくれていて、礼を言うとさらに途中まで同行してくれるという。地元の人と漕げるのは心強い。

支度をして早速浜から出発。道端ですれ違った漁師さんに今日は風の向きで凪だ、いい海だと声をかけて貰う。幸先がいい。

狙い通り追い風の風裏。先に出てた大先輩が撮ってくれた。でもうねりが残っててバウが沈む。8時49分。

磯根崎を一緒に回り、波の立つ場所を教えてもらう。今日はそれほどでもない。金谷で上げる浜も落ち着いてるかな。

観音様の下あたりまで来ると、竹岡の先あたりの岬が見える。海はべったり凪で、大先輩は真っすぐ行っちゃいなよおと煽る。いやいや、出し風で沖出しはイヤっす。

とは言え伴走してくれているので、べったりではなく上総湊の浜を狙って漕いでいく。まだまだばっちり風裏ですいすい進む。

大先輩は帰りは向かい風になるので、舞子の浜沖あたりで戻るという。それではと挨拶して別れたらこここらはソロ。浜寄りにコース取りを変えて進んでいく。観音様の崖が終わって浜になるとやはり風が抜ける。

そうして上総湊の橋が近づいてきたらちょっとコース取りを思案する。このあたりからなら追い風真っすぐで漕ぐと竹岡のまで沖を真っすぐ行ける。

でも風が抜けて強まるだろうし、追い波も出てくきそう。デッキに荷物あるし、やはり予行漕ぎと同じようにちゃんと岸ベタするか。でも早いフェリーに乗りたいし、ショートカットしたいなあ。

決めかねて漕ぎつづける間、ふんふん鼻歌が出てくる。最近有線でかかる流行歌など歌いながら気に入ったフレーズで考えがまとまる。よし、間を取って地蔵浜あたりを目指そう。きっと大丈夫、葛藤のど真ん中を行こう。

ずんずん漕いで浜が近づくとここは風表。右からは風の波がデッキに洗うようになってきた。面白い。岸に沿って左に回り込んで南を向くまではしばらく風波で揺られながらの漕ぎ。

そうして進み、フェリーが見える頃にはもう波はなくなっていた。それでほっとしながらぺったりした金谷の浜に滑り込んだ。時計を見ると12時25分のフェリーに楽に間に合いそう。追い風様々。

乗り場の人たちもカヌーの持ち込みに慣れてきたようで、すんなり長さを測って乗船券を買えた。フェリーの中では腹ごしらえとペットボトルの補給。それが済んだらデッキに出てまだ遠い海獺島方面をガン見する。

竹岡あたりの風表の波でだいぶ自信はついてきたけど、久里浜の堤防越えるまでが今回の最大の難所だろう。何しろ岸壁だけで上がる場所がない。ザブザブデッキに水をかぶりながらの30分間を予想して緊張する。まあ、でもだいぶ北東の風も弱まってきたし、早いフェリーに乗れたし、行っちゃいましょう。小潮だしね。

やっぱり久里浜は手強い。これだけ良い海況でも風表はガチャガチャ波が立つ。それでも堤防を回ってお日様を向いたら平和な海に変わってくれた。緊張がほどける。するりするりとパトルを滑らせてテトラの列に入ったらもう安心。

緊張がとけて喉が渇く。堤防回ってからから野比の浜までで麦茶のペットボトルが1本なくなった。ホームの浜に舟を上げて荷解きをし、日のあるうちに余裕を持ってゴールできたので、少しロールして体を冷やす。まだ喉が渇く。

後はカードを引いて家に帰る。明日はいよいよ小網代だ!

 参考 浦賀水道の中央


2025年9月7日日曜日

20250907 近場をうろうろ

自作艇のハルに塗ったウレタン塗料の防水が少し心許なかったので、さらに何度か重ね塗りをした。それが乾いた頃合いでまた試しに漕いで見ようとやってきた。今日は風が少し強めの予報なので波がたった中でどうなるか試せる。

カートに船をのせて近くの浜まで運び、さっそく水に浮かぶ。30分くらいはおとなしくじっとしてお尻やふくらはぎに水が触れないかドキドキしながら待つ。とりあえず水は入って来ないようだけど、まだ不安は拭いきれない。でも風に吹かれて浮いているだけなのもつまらなくなってきて、岸沿いに並ぶテトラ沿いにその端っこまで漕いでみることにする。

沖からの風波がやってきて、テトラ沿いはそれなりに波が立つ。デッキや腹に水をかぶるような具合で、久里浜の堤防沿いのつもりでちょうど良い。端っこまでいって戻り、これちょうど一時間浮いた。水の入りもまあそんなものか。カナックも時々スポンジで水を出すし、塗料は乗りながら定期的に重ね塗りしていきましょう。

ちょっと気が大きくなって、Y 字にでっぱるその股の部分の波がある場所に漕いででる。返し波との三角波でゆらゆら揺られながら、浸水に対する不安感を除けば別に気にせず浮いていられた。

その先の磯根崎が見えているが、どうしようか、ためらいながらも風上にパドルを回して海に出ていく。そこまで行く必要はないものの、目印として到達したくもある中途半端な気持ちでだらだらと出て、でもあと 50m かということろで結局引き返す。なんだったんだ。



最後に浜の前でちょっと水につかり、それで上がった。思ってたよりも前に座るのでちょっとお尻がリブにあたる。もう膝のブレースの位置を変えたい。スキンも貼り直したい。色々でてくる。まあいっか。そのうち慣れるでしょう。あと一回、本番同様の荷物を積んで地蔵が浜くらいは往復したら、それで本番にチャレンジしよう。よーし、小網代まで漕ぐぞー。カヤック楽しい。

2025年7月13日日曜日

20250713 お見送り

薄めの舟を自分で作ったので、今まで乗っていた薄い舟を手放そうと思っていた。引き取り手がいないか工房のつてで探してもらっていたところ、工房で一緒に舟を作ってきた工房同期が興味があるということで話がまとまった。

正直クセのある舟ではあるので、一緒に浮かんで様子がわかっている人に乗り続けて貰えるならこんなにありがたいことはない。

途中の駅で拾ってもらって、同期の車でクラブハウスに朝でかける。舟をラックから引き出すと、最近乗っていなかったのでデッキが埃っぽい。というか、またタヌキの足跡がついていた。よほど歩きやすいのかなんなのか。

舟を裏返したりして、ハルやバウの傷をちゃんと見てもらい、納得してもらえたようで車に積み込んだ。縦に積んであるツーリング艇と見比べると薄さが際立つ。


場所を変えて少し漕ぐという同期と舟を見送って、さて、自分の舟がないのでシェア艇を引っ張りだす。それで一回り漕いですぐに舟をあげた。あとは工房からここまで、新しくできた舟を漕いでくるぞー。


2025年7月6日日曜日

20250706 東京湾ぐるり

海況がいい。予行演習ということで、分割艇で千葉の工房から三浦まで漕いで帰るのにいいチャンス。

朝電車を乗り継いで工房についたら、置かせてもらっていた分割艇を組んで準備する。先にもう浜に出ていた何人かに挨拶し、海に浮かぶ。思ったよりも風があって、海の上は涼しい。陸の上での準備中ダラダラでてた汗がスッと止まる。とは言いえ猛暑日の予報だしソロだから、ペースを落としてのんびり漕ごうぜ。


水に浸かって涼んでる人たちに手を振って南に漕ぎ出し、堤防回って次の岬を目指す。この磯根崎から続く崖の景色は漕いでて気持ちがいい。途中の浜でカヤックが3艇ほど上がって休憩してた。どこの人達だろう。会釈してそのまま岸べたで進んでいく。

景色はガスって、と言うかスモッグ?向かいの竹岡あたりの岸がうっすらとしている。三浦半島はちょっとも見えない。本番に合わせてしっかり岸ベタに上総湊を過ぎる。何度も水に浸かりながら歩くように漕いで行く。

いよいよ金谷のフェリー乗り場が見えてきた。ちょうど久里浜行きのフェリーが出ていったのでそれを見送ってから航路をまたぐ。大体1時間おきに出航してるから、カヤックを上げる場所まで漕いで歩いて乗り場まで行って、次のフェリーに乗れるかなと気が焦る。ともあれ、すんなりフェリーに乗れた。船室のクーラーは寒いから、外で湖風に当たりながら、カヤックの近くで時間を過ごして休む。

フェリーのデッキにいるととても風が強いけど、風波は立ってない。弱い風でも船に横から当たった空気が通り道を探して強く抜けるんだろうか。海獺島近辺は静かなので、久里浜から家のそばまで漕げそうだ。


それにしても三浦側はさらに視界が悪い。久里浜に着いたらカヤックを引いて下船して浜まで歩き、そこからまた漕ぎ出す。ゆっくりゆっくり。ここまで汗はかいてると見えて、フェリー中のトイレは濃い琥珀色のがチョロっとトイレで出るだけだった。

久里浜の灯台を過ぎて外に出ると、またフェリーが入ってくるところだった。僕が着いてからもう小一時間たったということか。フェリーが過ぎるのを待って航路を渡り、発電所の岸壁そばを漕ぐ。堤防に守られて南からの波には静かだけど、万一の際に上がる場所がない。久里浜で航路渡ってから、発電所の堤防の南側を漕ぐ3キロ程が一番厄介だなと思う。ま、堤防は最悪上がれるか。

そんな事を考えながらパシャパシャ漕いでテトラの終わりまできた。ここは多分発電所からの排水があるところだと思う。途端に水温が上がって周りの空気に熱がこもる。風呂場に居るみたい。ロールしても冷えないなこりゃ。蒸し暑い中をしばらく漕いで、野比の海岸が近づくとやっとまた水温が下がった。目当ての浜に上る前に脱ってカヤックに足を引っ掛けて、浮いたまま体をしばらく冷やす。浜では学生さんがグループで水遊びしている声が聞こえる。芯まで冷えることはない水温で、いつまででも浸かってられる。本番はもっと暑いのかなあ。

それで舟を上げてカヤックを片付け。もうちょっと電車で家に帰った。これで東京湾一周した事になる。と言ってもカヤック漕いだのはほんの20キロちょい。殆どは電車だけど、なんか面白い。


本番の参考のため、風速の記録を貼っておく。





2025年6月29日日曜日

20250629 やってみて考える

千葉の工房に参加してスキンカヤックを作り始めてから二年半、毎回楽しく手を動かして、工房で色んな人と知り合わせてもらって、それでいよいよ舟が進水式を迎えられた。

同期にも恵まれて、僕より1つ先のペースくらいで進んでいくので色々参考にさせてもらいながら一緒に進水式となった。白いのが僕で、青いのが同期の舟。

写真の角度でそうは見えないけど、同期は身長があって僕のより長い舟。ガンネルの角度を鋭くしてボリュームを絞った。僕は一日漕いで遊ぶのに気持ちボリュームを上げたつもりに作った。

船体布に皺が寄ってて心配になるけど、浮かべて水に濡らしてこら乾かすとピチピチに張るという先輩の話を信じる。

いつもの工房公式ドリンク、赤い缶の発泡酒を舟に、そして海の神様に注いで見守っていただけるようお願いし、今後の精進を誓う。やはりリスクのある舟、気を引き締めて漕ぐぞ。

先に同期が海に浮かぶ。しっかり浮かんでる。こちらも急いで身支度して浮かぶ。膝のブレースの位置がうまく合わないなあと思いながらヨチヨチ漕ぎでて同期のそばまで行く。二年半、どんな乗り心地にしたいのか、なるのか、工房で何度も話題にさせて貰いながら作ってきた。感想は「普通に乗れそう」。ひとまず安心した。これなら小網代まで漕いで帰れそうだ。もちろん金谷、久里浜間はフェリー乗るけども。

一通り水に浸かり、沈脱もしたし、中にザブザブに水を入れてみた。やはりバルクヘッドが無いのでアホみたいに水が入る。その辺のリスクヘッジをちゃんとしないとな。

それで浜に上がって工房まで戻り、お昼を食べながら進水式を無事終えた。

正直リスクのある舟だと思う。絶対自分では作らないだろうと思っていたのに、その一線を越えて人間の悠久に直に触れたくなる魅力がカヤックにはある。しっかりとリスクを把握して、それを自分で抑えこみながら無理のない範囲で自然に触れさせてもらう。その判断がこの趣味の醍醐味。

まずは内房のこのあたりを行ったり来たり漕がせて貰おう。ますますカヤック楽しい。

2025年6月19日木曜日

20250619 ツワモノどもが

週末の予報が芳しくない。それに、用事が立て込んで予報が良くても海に出れない。そう愚痴ったら、筋トレ後輩がそれなら平日漕ぎましょうとの弁。いいね。

仕事の休みを入れて朝から出かける。クラブに着くと鍵が開いてる。今日はツアーもあるし大先輩かなと思ったらレジェンド先輩。三人で横瀬島までは決定。近況を話しながら支度をしてみんなで入り江に浮かぶ。湾内には少し赤潮がでてた。

網代崎を回っても油凪のまま。うねりもなし。そこかしこにアカクラゲとそれにカツオノエボシが浮いている。触手をパドルですくわないように気をつけよう。

淡々と漕いで長津呂崎、安房崎と回り、宮川湾を渡る。順調々々。薄曇りも晴れて湿った青空でも気持ちいい。途中ウミガメの頭が見えたと思ったらすぐに潜った。カツオノエボシ食べておくれ。ところどころトビウオも飛ぶ。もう丸々として美味しそう。

3人黙々と付かず離れず漕いであっという間に横瀬島。先輩はここで引き返す。気を付けて〜と声がしたらもう背中を向けて安房崎に漕ぎ出してる。僕ら2人は少し手を止めて思案しながら結局雨崎まで漕ぎ進む。

いつものゴールの岩に着いてちょっと戻り、雨崎の浜に上がって休憩とする。僕は初めてあがった。浜の端に2人ほど先客がいたけど離れたところだから大丈夫。後輩は波打ち際に座って腰を波に打たれながらパンを食べている。僕も横に立って一緒に腹にためる。たくさん食べておかないとペースについていけない。

自分のが済んだので水から上がり、壊れた櫓の方にブラブラ歩く。流木を組み合わせて平らな床と骨組みの柱、梁が少し崩れて残っている。以前は人がいつもいたようだけど、今はそんなこともなくてなんとやらも夢の跡か。

よし、諸磯まで戻ってツアー組に合流だと午後の部開始。まだ正午回ってないけど。南に向くと向かい風を感じる。予想より早く風が出てきたか。

ここまではまだ真向かいだったので楽に漕げた。剣崎を回ると横からの風になり、急につらい。ある予行演習にと、後ろのデッキに大きなドライバッグをくくりつけてここまで普通に漕いできた。ところが風波がでてから途端に難しい。後輩に合わせようと速くすると舟の風見を止められない。風浪も出てきて横から舟を叩くようになると、左を長く持って片側だけ漕いでも風見に負けるようになってきた。

後輩につくのは諦めて、風見と折り合いがつく速度で淡々と漕ぐことにして、横瀬島から東風崎のの沖まで来た。来る時は静かだったから気付かなかったけど、後ろのバッグか波を受けると中々舟を持ってかれる。チラホラうさぎが立つ中を後輩にかなり遅れて漕ぎながら安房崎、馬の背まで戻ってきた。ふう。

平日で人が少ないので、長津呂崎の水路を抜けられるかなと後輩が言うので、その提案に乗って人の居ない岩場を抜けて長津呂崎の入江の前に出た。これであとは向かい風。楽に漕がせてもらって堤防脇を抜け、諸磯に滑り込んだ。それなりに舟が揺られるなか漕げていい練習になった。

黒鯛込を出てくる大先輩と合流し、ゲストさんとのんびり漕いで締めとした。コーヒー休憩に上がった浜では、コーヒーが沸くまで後輩がいつもの昼寝を決めている。ああ、いい休日の前借りをさせてもらえた。さて、週末の予定を頑張るぞ。

2025年6月14日土曜日

20250614 長津呂崎

 また午前中しか漕げないけど、それでも海に出たいもんでクラブにやってきた。大先輩は何人かと房総サーフツアーに行っているのでこちらは静か。車はもう出ていた。

支度をして入江に浮かんでパドルを回し始める。あー、気持ちがいい。

網代崎をみると波は全然なさそう。房総はどうだろうか。ポイントを回るのは諦めて、諸磯のかねてから気になっていた物件をみてみようと南に進む。ちょっと足を伸ばして長津呂崎でトイレに上がってから折り返す。トイレ脇では夫婦で猫に餌をやっているのに行き合った。ボス猫に独り占めされないよう、離れたところにも餌皿をおいて芸が細かい。

また浮かんで三崎の堤防のギリギリを通りながら回り込んで海外町に入っていく。岩場の隙間のいつもの浜に舟をあげ、道路をてくてくと漕いで街並みをみて回る。カヤックも転がしてきやすいしいいところだなあ。

さてさて、ほんとにどうしようか。悩みながらまた水に浮いて網代崎を周り、湾の中で少し水に浸かってから舟をあげた。

2025年6月8日日曜日

20250608 船だけで

ここのところ縁があって内房に毎週のように出かけてたのだけど、いよいよ期が満ちて一区切りつきそうな様子に。それで一度このあたりを漕いでおきたいと思い、プランを練る。

できる限りカヤックを漕いで行きたいのだけれど、三浦から房総は東京湾をどうにかしないといけない。そこを漕ぐというのは社会的なリスクが高すぎるのでソロではちょっとやれない。自然に出てくる選択肢は久里浜から金谷へのフェリー。

なので久里浜まで漕いでフェリーに乗り、また金谷で漕ぎ始めて房総を漕ぐという行程をあたためていた。

そうして初めての海を漕ぐのにバッチリ予報の日曜に五分割のカヤックをコロコロ引いて日の出前から出かけた。本番はちょっと違うカヤックで漕ぐつもりだけど、今日はその予行演習。なので安心感のあるこの舟。

浜について舟を広げ、組み立て終えたら割といい時間。それでも2番目のフェリーには乗れそうだ。自分で行程を考えて、1人で荷物を運んで、ちっちゃいけど立派なカヤック旅を始めよう。

これ以上ない最高の海況、風は弱い、それでこの日にしたのに久里浜の発電所の堤防を回り込むところはガチャガチャした波が立つ。本番はどうなるか考えながら漕いでいく。

久里浜に着いたらフェリーの出港まであと30分。慌ててパドルを浜に忘れるところだった。エッホエッホとカートを引いて乗り場まで小走りして着いたら係員がカヤックの長さを測ってくれた。その長さを伝えて片道乗船券を買う。人、カヤック込みで3000円しなかった。

カヤックを引いてフェリーに乗り込んで階段下の脇に置く。係員さんが車止めをしてくれた。シーソーのようにばったんばったんしませんか?と聞かれる。相当揺れないと大丈夫と話したらそのままになった。あとは金谷までフェリーの中で腹ごしらえ。濡れた服で空調のきいた室内は体が冷えるな。そう思ってデッキに出た鼻先を大きなコンテナ船がかすめていく。曳き波がハッキリ見えるほどの穏やかな海況。

自分が漕ぐ辺りを見ながらあっという間に金谷についた。最後にカートを引いてフェリーを降りる。
車の通らない裏道をコロコロ歩いて近くの浜に出て、カートをしまったらすぐに漕ぎ出す。もう組み上がってるから楽チン。

漕ぎ出したらあとは岸を右に見ながらひたすら進むだけ。ここから先は初めてのエリア。東京湾を見渡しながら、ソロで初めての場所までやってきて漕ぐと言うのは、これまた初めてのことだなあとしみじみする。今までは、誰かしらと一緒に漕いでからソロで行くエリアを広げてきた。あ、そんなことなかったか、結構レンタルしたカヤックで知らないとこ漕いでた。

まあ、そんなであらかじめ頭に入れといた地形を見ながらパドルを回す。しっかりした堤防のある漁港まで来たら四分の一。それを過ぎて観音様の見下ろす長い浜の端まで着いたら半分。湾を真っすぐは渡らず、本番に合わせて岸ベタで。

いよいよ観音様が近くなったら黒いカヤックが浜に向かうのが見えた。そちらに漕ぎ進むと知り合いだった。挨拶して浜の途切れた崖の下を進む。

観音様の下の崖は見応えがある。どこかに遠征してるみたい。ここは普通に何度も漕ぎに来ていなと思いながらその端の岬を回ったら途端に東京湾に帰ってきた。この落差が面白い。

そこから漁港を1つ2つ過ぎたらゴールの浜についた。浜にはカヤックが数艇出ていて、知り合いの練習が始まってる。こちらに手を振ってくれたので返事の合図をして寄っていく。そうして舟を浜に上げて無事に小さな遠征はおしまい。

日を改めてこの舟で逆のコースをたどり、また三浦に帰る。それで本番前のロケハンは大丈夫でしょう。また観音様の下を漕ぐのが楽しみ。


2025年4月5日土曜日

20250405 空振りの桜

最近動悸がうつ。運動不足かなあ。午前中しか漕げないけど、やっぱり海に出たいなと朝からでかける。

大先輩は今日は花見ツアーをやるはずなので、ひと足先に回って様子見をしてから合流しよう。まずは北を目指して荒崎まで漕いでおいてから、南に戻って油壺に入る。いつもの桜は満開で、ほんの少しの花びらが散り始めてとても立派。

ゆっくり桜を見上げながら浮いて満足したので、戻りがてら諸磯でトイレによってから合流を目指す。網代崎につくかというところで北に向けて漕ぐカヤックの一群の後ろ姿が見えた。もう三戸浜手前くらいは漕いでいそう。しまった、富浦公園に行く線は考えていなかった。午前中であがらなきゃいけないので、公園まではいけないやと諦めて湾内に戻り、少しみずにつかってから上がった。

あとから聞いたら、富浦公園の桜はまだ全然咲いていなかったそうだ。残念。油壺の方がだいぶ咲くのが早かったんだなあ。

2025年3月1日土曜日

20250301 みなみへ

これまた漕げない週末が続いて、やっと距離が出せそう。筋トレ後輩と雨崎往復しようぜと言うことで出艇する。

筋トレの効果があって、はじめからガンガン飛ばすのについていくのが大変。堤防に着くまでの10分ほどでもうドライを着た体が汗でしめる。諸磯でいったん体を冷やしたら一気に安房崎まで漕ぎ通す。海況が良くそのまま進み、網の巻き上げをしている漁船二艘をかわしながら横瀬まで来る。ここまでで少し間を開けられているところを、先について浮いている後輩の斜め後ろから滑り込んで何食わぬ顔をしておく。

剣崎を回って北に進み雨崎が見えてきた。どこで折り返すかと聞いたら、あの鵜のいる所と返ってきた。すると鵜が皆北に飛んで逃げていった。ゴールが遠のく。いやいや、わずか残った鵜のいる岩場で折り返し、剣をまた回った所で正午の鐘を聞く。横瀬で昼に上がる事にした。後輩はBIGカップラーメンにお湯を入れて、さらにパンを食べている。前漕ぎの様式は受け継がれた。

あとから遅く出たもう一人の後輩と赤羽根沖ぐらいで合流できるよう、時間を合わせて漕ぎ始める。無事、浜の沖で合流できた。しばらく浮いておやつを食べ、あとは俺の浜までのんびり…というわけにもいかず後輩二人に引きずられるように俺の浜まで漕いで休憩に上がる。リンゴを剥いて食べて落ち着いたら湾に戻って船を上げた。

2025年2月11日火曜日

20250211 前に漕ぎたくて。

ここのところ海況が悪く、漕げない日が続いていたところ、ようやく漕げそうな日になった。しっかり漕ぎたいよねと言う話がまとまって、筋トレ後輩と出かける。ツアー組も出るということなので、遠くまで行くよりも近距離を一所懸命漕いで合流しようということでのんびり目にクラブハウスで支度をしていると、大先輩がやってきた。

今日のゲストは元メンバーの前漕ぎ道場主。仕事が忙しくなってメンバーを抜けたけど、どうしても漕ぎたくなってツアーに申し込みしたそうだ。そしてゲストはその1人だけ。どおりで予定に横瀬島と書いてあったわけだ。ふらりと来たゲストさんでいきなり横瀬まで行く人はまずいない。

それなら一緒に漕ごうと言う話になったら、待つ間もなく前漕ぎゲストがやってきた。忙しい仕事の話を聞きながら支度してすぐに入江に浮かんで、近況を話し合いながら漕いでいく。


主は荒崎と安房崎の間をよく漕いだ。二周することもあった。それのならいで北にサクサクと荒崎。もう少しと言って佐島。ここまで来てしまったら長者だろうと、1年ぶりを感じさせずに主は前に漕ぐ。

長者の浜で昼休憩に上がり、SUP、泳ぐ人、レースカヌーとにぎやかな葉山を眺めながら昼メシを食う。主はおにぎりとカップラーメンBIGを食べてた。

さあ、帰るべとまた浮かび、楽々と笠島、荒崎と過ぎて俺の浜でコーヒー休憩に上がり、日がギリギリ低くなるまでコーヒーで舌を回らせてから帰って船を上げた。元の予定よりたくさん漕ぐことになって満足。

2025年1月11日土曜日

20250111 三浦七福神

 毎年の年始イベント、三浦七福神をカヤックで巡るツアー。三浦のカヤッカーの安全を祈念するべく出かける。この日のために集めておいたお賽銭も7つの袋に小分けにして準備万端。僕は去年は行けなかったんだよなー。何していたか覚えておらず。

大先輩の車に集まってそのままクラブハウスに。大先輩を入れて総勢八人となった。車にカヤックを積んで支度が終わったら、まずはお膝元の白髭神社にお参りをして、そそくさと車中に。

車で次に向かうのは妙音時。二年前に来た時にはお堂の工事をしていたけど、それも終わって立派なお堂にお賽銭をいれて、ここはお寺なので一礼合掌。柏手は打たない。これ二つおわっていよいよ海に出れる。菊名海岸では凧揚げをしている家族連れがたくさんいて、その間をすり抜けて舟を波打ち際に運ぶ。やっと浮かんだ!

三つ目は円福寺。思ったよりも吹いている北東風に煽られて軽く波が入る波打ち際に気をつけながら舟をあげる。ふと大先輩がイケメン後輩に「年配のメンバーもいるから、上がる時サポートしてあげてね」と声をかけていた。あと10年したら僕もこの後輩にお世話になるのかな。頼りにしてます。

時間的な問題なのか、円福寺ではよくランニングの格好をしたグループとすれ違う。きっと走って七福神を回るのだろう。移動手段は違うけど、同じ目的の同士。お互いご安全にと心でつぶやいてすれ違う。

ここを出るとしばらく海の上。北東からの波と風に快く揺られながら雨崎、剱崎と回っていく。剱崎を回ると風裏になって海況がぐんと落ち着くのが冬のカヤックらしい。風浪が消えてゆっくりしたうねりに変わった中をのんびり漕いで横瀬島の向かいの浜に上がる。ここで毘沙門堂にお参り。四つ目終了。

浜に戻って日に当たりながらお昼ご飯を食べる。ペース的にはギリギリな感じなのでちょっと慌ただしいご飯になった。次の区間は横瀬島から海外町。宮川湾を渡り、安房崎にとりついた。これで初めて三浦海岸から小網代がつながったメンバーもいて目出たい。城ヶ島の南岸を過ぎて長津呂崎を回るとさらに波が落ちた。暖かな日差しにいい気持ちで漕いで釜根を過ぎ、三崎の堤防を回り込んで海外町の浜に滑り込んだ。

だいぶ日が下がってきて、正直最後の黒崎までは難しいか。ともあれ五つ目の見桃寺に行ってみるけれど、閉まっていて「御朱印は海南神社まで」と張り紙がある。残念に思いながら海南神社で六つ目のお参り。



暖かい日向を選んで歩きながらカヤックに戻ってまた波の上。時間的には中々厳しくなってきた。ふと東の空を見ると、ほぼほぼまん丸なお月様が地面近くにかかっている。さてさてどうなるか。諸磯を抜けて網代崎まで来たが、大先輩はここで曲がらない。日没タイムアウトが無制限延長されたようだ。海況も良いし、臨機応変、気をつけて参りましょう。

三戸浜の沖くらいで伊豆半島に日が沈み、橙色の残照が強まる中を黒崎の浜に皆で上がった。浜にはソロテントを張り終えたキャンプの人たちがのんびりしている。その前を騒がしく通り過ぎて陸は寒いとぶつくさいいながら薮の道を上がっていく。

そうして桃色のぼんぼりに彩られた延寿寺でお参りをして全部完了。昨年メンバーになったインテリ後輩は初めての長距離になったけど、無事にここまでこれてよかったね。とはいえ、これからさらに暗くなる中、もう一漕ぎ。キャンプ客に誰となく「お騒がせしましたー」と一人ごちて海の上に戻り、大先輩の背中の赤いフラッシュを見ながらまとまって入江にみんなで戻って舟を上げた。その間中ずっと冴えた月が周りを照らし、ぬるい潮にパドルを滑らせながら気持ちよく漕いだ。

今年も七福神、ちょっと時間延長が入ったけど回って来れた。今年も一年、「ご安全に」を合言葉に慎重に漕いで楽しみたい。





2025年1月5日日曜日

20250105 剱崎まで

 新年の初漕ぎにクラブハウスに集まる。午後は南西の風が上がりそうなので、早めにざっと漕いで帰ってこよう。先にクラブに着いたので、白髭神社に簡単にお参りをして、昨年無事に安全に漕がせてもらってお礼をいう。

この前、波に押されて舟を岩場にだいぶこすったので、念入りにハルを確認して支度をする。そうこうしているうちに地元生まれの先輩と、手広くやってる後輩、ガンガン漕ぐ後輩、筋トレ後輩と、続々と人がやってきた。

地元の先輩は早上がりというのでご一緒できなかったけど、残りの四人で入江に浮かんで南を目指す。

筋トレ後輩は数日前に新年早々雨崎まで結構なペースで往復済み。そのリハビリもあって、淡々としたペースで網代崎を周り、諸磯を抜け、良い海況の中横瀬島を過ぎたあたりまでやってきた。手広い後輩とガンガン後輩が後ろに離れてついていると思っていたら、手広い後輩がすぐそばまで追いついて「どこまでいったら剱崎ですか?もう見えてますよ、ここでいいんじゃないでしょうか」と聞いてきた。あの距離を一気に詰める元気があればまだまだ漕げますよ。「灯台の下の水路で上がって休憩してから折り返しましょう」と答えて漕ぎ進み、その水路に静かに滑り込んだ。

どこで舟を上げようか思案どころで、潮が高くてどこも深い。ツルツル滑る岩場になんとか舟をあげ、水路の反対にある祠に新年の挨拶をする。ここでお腹も一旦満たしてこれからは帰路。水路から出るところでちょうど正午のサイレンが鳴った。

帰りは風も完全に落ちて、ほぼ無風で安房崎を目指す。時折り左頬に微風を感じては、風が上がり出したかとソワソワしながらパドルを回す。ガンガン後輩は往路は少しペースを抑え気味に遅れて漕いでくるのだけど、帰り道になると残り距離がわかるのか途端にペースが上がる。ガンガンとトップで漕いで安房崎、そして洞門を過ぎるあたりでブーマーにつかまりそうになって「ひゃーっ」と声を上げる。コース取り大事。

予定どおり午後1時には諸磯に戻り、灯台の浜に舟をあげて本休憩。芝生に寝転びながら先日の漕ぎの話をしていたら、北から一艇、カヤックが諸磯に入ってきた。手をあげて迎え入れると、海燕シスターズが二人とも揃った。手広い後輩となんだか茶道具の話など、高尚な話をしている。その高尚な後輩は初漕ぎに来て、ちょろっと漕げれば良いのだという。それで五人になって小網代の入江に一緒に戻り、まだ明るいうちにと思って舟をあげたけど、クラブハウスの周りは低い太陽に日陰になって、冬のカヤックはやっぱり陸の上が一番寒い。ポカポカの海の上にまた今年も元気に漕ぎ出そう。